データ復旧の手段まとめ


データの消えた人がたくさん出始める季節がやってきました。

この2月から3月にかけて卒論のデータ飛ばした大学生や、期末の決算に向けたデータを飛ばした事務職とかが多く出没します。

正直、データのバックアップとっておけって話なんですけど、それでも取り忘れたとか全滅したとかはあり得るので復旧手段自体は知っておいて損はないと思います。

バックアップの方法などは次の記事でまとめます。

HDDのデータ復旧

事例別にどういった手段があるかを紹介します。

  1. 誤ってPCを完全に初期化した
  2. 保存していたPCが故障した
  3. 保存していたHDDが故障した
  4. HDDを誤ってフォーマットした、データをゴミ箱から消した

1. 誤ってPCを完全に初期化した

……なんで?

理由はさておき、完全初期化した場合復旧は絶望的です。断片的な情報をかき集めるスパイ目的とかならともかく、意味のあるデータは入手できないでしょう。

専門の業者を以てしてもほぼ不可能です。

PCを初期化してしまったならPCからデータを取り出すのではなく、一度でも保存した他のUSBメモリとかを探したほうが救出できる可能性は高いのではないかと。

2. 保存していたPCが故障した

まずHDDやSSDを分解して取り外し、他のPCにつなげてデータが取れるか試みること。

HDDやSSDの取り外し方はメーカーページに記載がある場合(海外製に多い)とない場合(日本製に多い)とがあるので、統一された確実な方法はないです。

ノートならだいたい裏側のねじを全部外す。

デスクトップなら比較的直観的に外せます。

 

余談ですがDELLやHPのノートパソコンは全モデルに分解マニュアルが公開されているようなので分解がとても楽です。もし新規購入でもいろいろ整備できる人にはオススメです。

 

閑話休題。

外付けHDDキットで救出しても良し。デスクトップを持っているなら直接SATAでつないでしまっても良し。なんにせよPCが死んでも記憶媒体のHDDさえ生きていればデータは無事です。

USBに変換する基盤類の代表的なもの。Amazonのリンクを貼っておきます。

認識しない場合、パターン(3)となります。

3. 保存していたHDDが故障した

HDD自体が故障した場合、ほとんどのパターンで専門業者送りになります。

しかし、次の状態なら自力で取り出せる可能性が僅かですが残されています。

パターンA
  • 故障したHDDをデバイスとして認識できる
  • PCで読み取ろうとするとフリーズする
  • あるいは繋げたままだと起動しない
パターンB
  • 故障したHDDをデバイスとして認識できない
  • デバイスマネージャー上で不明なデバイスとして認識する
手順
  1. 正常な同容量以上のHDDを用意する
  2. エラースキップ機能付きのクローン装置でセクタtoセクタクローン
  3. クローンしたディスクをPCに繋げデータ復旧ソフトで復旧する

クローン装置とHDDが必要なのでコストはやや高めです。

場合によっては同じ作業をしてくれる復旧業者に依頼した方が安いこともあります。(ここまでやってくれるとは限らないので業者次第)

セクタコピーならセンチュリーのこれdo台が最強です。しかしふざけた名前の割にきちんとした業務用機器なので豪く高いです。というか分解しない安い業者なら頼めてしまうので、たまたま保有しているのでない限りこれdo台のお世話になることはないでしょう。

エラースキップ機能がついていないと動作が止まるので、安いHDDスタンドを買うときはそこだけご注意ください。無難なのは玄人志向のKuro Dachiでないかと。

データ復旧ソフトはEase USの評判が高いですが、ぶっちゃけ個人で使うファイルなら大差ないです。好きなのを使っていいと思います。

エラースキップでクローンしたHDDはデータ構造が壊れたHDDとして認識されるのでフォーマットしろだのいろいろ言われますが、無視して復元すればOKです。

あと注意点ですが、クローン先にするHDDは必ず3回消去、dod消去、NSA消去などで復元不可にするか新品を使ってください。クイック消去や1回消去だと前のデータを復元してしまうことがあります。念のためご注意を。

 

この方式なら重度障害でも取り出せることがあります。過度な期待はできませんが、大事なデータなら試みる価値はあるのではないかと。

4. HDDを誤ってフォーマットした、データをゴミ箱から消した

データ復旧ソフトで高確率で復旧可能です。

消してから日が経ったり、余計な作業をすると復元率がどんどん下がっていきますので極力消してしまったその直後に復旧を試みましょう。

無料ソフトも多く、とりあえず一度試してみていいと思います。

まとめ

データのバックアップは取りましょう。100万200万円で復旧できないこともあります。

専門の業者に出すと2万円は最低限かかると思ってください。というか10万円以下の業者はせいぜいここで書いてあることをする程度に留まりますのでご注意を。

 

3のセクタtoセクタクローンからの復旧はあまり知られていない気がするので、ちょっと頭に入れてみるだけでもだいぶ変わるのではないでしょうか。

 

データのバックアップ方法などは次回。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です