大学の授業でBashを使う可能性が20%ほどで生じたのでLinuxを入れることにした。
Bashを扱うにはBash on WindowsことWSLでも問題はないのですが、バグが発生した時にWSLだとLinux由来なのかwinodws由来なのかディストリビューション由来なのか解らなくて面倒なのでLinuxを導入します。
以前のWSLを利用した記事では別にLinuxがバリバリ必要という用途ではないので何ら問題ないですが、Bashを本格的に扱うのならいっそ導入してしまえということですね。
ディストリビューション選び
楓が候補に挙げたのは
以上、8種3系統です。全部有名どころなので開発者の人はみんな知ってるでしょう。
今回はクライアント用ですので、CUIオンリーは全部除外です。
あと、楓が興味をひかなかった人たちも除外。Arch LinuxとかFedoraとか。
GUIでもSteam OSとかAndroidやChrome OSは論外です。用途が全然違う。
Lindows/Linspire? 失敗作でしょ、ふざけてんの?
(果たしてここを見ている人にこれを知っている人はいるのだろうか)
以下、しばらく知らない人のための解説
Cent OS
一般にサーバー用途に使われるLinux。Linux業界で最も使われている有償Linux、Red Hat Enterprise Linux(以下Red Hat) のクローンです。つまり無償コピー品です。
「コピーって犯罪では?」と思ったそこの貴方。確かに著作権法で保護されているものをコピーするのは犯罪です。
ところが、Linuxは原則としてGPLライセンスが適用されます。GPLについてはこちら
重要な部分だけ約すると、ソースコードを公開しなさいということです。Linuxである以上、Red Hatも例外ではありませんのでソースコードが公開されています。
この公開されたコードから商標や有償サポートを取り除いたのがCent OSです。
有償のOSのクローンなのでセキュリティ性が極めて高く、動作が安定しています。
Vine Linux
こちらは数少ない日本製Linuxです。Cent OS系に分類しましたが厳密には旧いRed Hatベースだったはずです。
国産なのもあって日本語環境については全面的な信頼がおけることと、Red Hat派生なので動作が安定しやすいということなどが特徴です。
どうしても海外産Linuxはフォントが書くついていたり文字化けがあったり、あるいは一部が英語のままだったりということが起こりやすいので日本人には有用です。
Debian GNU/Linux
保守的なLinux。Red Hat / Cent OSと対をなす二大柱のもう片方です。
保守的というのはライセンスを順守することと、枯れた(≒古い)ソフトウェアが多いこと。
企業機密で守られたプログラムは付属しません。具体的にはBluetoothや無線LANが初期状態では使えません。最近は簡単に導入できるようになったけど
なので非常に設定が面倒です。楓だとまともに使えるまで多分一か月はかかります。
でも、それは裏を返せば全て自分で管理できるということでもあり、余計なプログラムは一切入らないので構築さえできれば一番使いやすいかもしれません。
この面倒さを乗り越える者をDebian原理主義者と呼ぶことがあるそうな。
Ubuntu
超有名。クライアント用Linuxとしては一番に名前が挙がる時期があった。
Debianよりも緩く、ユーザーフレンドリーを掲げています。
無線LANやBluetoothも扱えるのも特徴です。
また、多くの派生形があり様々な用途に使えるのも特徴です。
Lubuntu、Xubutntu、Kubuntu、Edubuntuなどなど。
ただし、個人的にUbuntuの主義は好きではありません。
Linux Mint
Ubuntuをベースに改変を加えられたクライアントLinuxです。ベースがベースなのでUbuntu用のプログラムはほぼすべて動きます。
Ubuntuより軽く、windowsに極力似せているところが特徴です。
Zorin OS
windowsユーザーのためのLinux。Wine(Linuxでwindowsのプログラムを動かすソフト)が初期から入っているなどの工夫が見られます。
見た目もWindowsに似せている点で、初心者には使いやすいのかもしれません。ただし、ややマイナーなので日本語の情報量は少ないです。
ただ、今回楓はLinuxが必要なのであってWindowsの代替を求めているわけではないのが微妙な点です。乗り換えを検討している人にはいいかも。
elementary OS
OS XユーザーのためのLinux。個人的なイメージは上記Zorin OSのMAC版。
とにかくデスクトップ環境をMacbookに似せる努力をしています。
簡潔さ、設定不要、文書説明の最小化を理念に掲げており、どうやらそれを満たすのがMacだったらしい。ただし、カスタマイズ性が犠牲になっているのでLinux界では異端児。
WineのMac版であるDarlingというものがありますが、そもそも楓がelementary OSを実際に触ったことがないのでそれが搭載されているかどうかは不明。
まだ開発中なので実装されてないと思うけど。
Open SUSE
元々は三本目の系統から派生したOSなんだけど、元になったSUSE Linuxディストリビューションを候補に入れていないので三本目の系統扱いになっています。
SUSE LinuxはSUSEという企業が開発していたものです。最初の商用Linuxでした。
「カメレオンのLinux」と呼んでいます。日本ではややマイナー。
どうやらAMDのCPUでの動作が一番安定しているとある自作パソコンマニアが申しております。Debian系はややAMDのCPUだと動作不安定。インストールできないこともしばしば。
この辺りは企業開発の流れをくむからなのか、開発者がAMDを使っているのかは解りませんが、地味に大きな利点だと思います。
楓のパソコンスペック
さて、大方解説が終わったので選んでいきたいと思います。
楓のパソコンはDELLのVostro 5648。法人向けミドルクラスモデルです。
OS :Windows 10 Home (64bit)
CPU :第7世代 Core i5-7200U
RAM :4GB DDR4 2400MHz
HDD :1TB
GPUはオンボードです。あまり関係ないですが。
スペックとしては十分なので軽量化ディストリビューションを選ぶ必要性は薄いです。
勿論、ハードウェアの性能を最大限引き出すという意味では無意味ではないのですが。
またAMDではないので相性もあまり気にしなくて大丈夫かと。
とりあえず。Zorin OSとelementary OSを除外します。
理由としては本格的に乗り換えるために入れるわけではないから。この二つはWindowsを買うお金が無くなるかMicrosoftが不祥事を起こした時のために待機していただきましょう。
次にDebian GNU/LinuxとCent OSを除外します。
設定が面倒。あと学校LANに接続しないといけないのでWifi使えないと困る。
ドライバ作ればいいんですけどね。面倒なので。時間は大切。
Ubuntuも除外します。単純に好きではないから。以上。
ごめんなさいUbuntuユーザーの皆様方。
で、Vine LinuxかLinux MintかOpen SUSEの三択で選びます。
ここまでくるともはやただの好みです。どれ選んでも使い勝手が若干違うだけ。
というわけで、開発方針が一番自分の思想とあっているもの。
「Linux Mint」で決定。
次回、インストール後の各種設定など